Bookness and Thereness 本と出版と情報とその周辺のニュースまとめ

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2019/10/15 ここ1年での文教堂の店舗数の減少について(161店→123店)

文教堂は2019/09/27に成立した事業再生ADRで、金融機関ならびに日販から47億円弱の金融支援を受け、上場廃止の猶予期間が2020年8月期末まで延長されました。

同時に発表された2019年8月期(2018年9月1日~2019年8月31日)の業績予想は売上高245億円(前期273億円)、経常損失5.5億円、純損失33億円となっており、債務超過額は35億円に達する見込みです。

 

業績予想に関するお知らせ
http://www.bunkyodo.co.jp/company/date/press20190927_05.pdf

 

文教堂としても、資本金を19億円減資したり、本部事務所(約7億円)や京都店の不動産(約14億円)を売却したりはしていますが(https://bookness.hatenablog.com/entry/2019/07/20/125850)、2020年8月期末までに、とにかくまずはこれを解消しなければなりません。


また、ADR成立時に東京証券取引所へ提出している事業再生計画(下記)によると、2019年8月期の売上(見込)245億円が、2025年8月期には161億円に減少すると予測されており、同じく同時期の経常利益は-5.5億円→2.6億円に改善されることを見込んでいますが、これはつまり黒字店舗のみ残してあとは全て閉店する、というくらいが前提の(それでもかなり楽観的、かつ達成困難な)目標と思われます。

 

事業再生計画の東京証券取引所への提出について
http://www.bunkyodo.co.jp/company/date/press20190927_02.pdf

 

なお文教堂の店舗数は、2018/08/31の時点では161店舗でしたが、2019/10/15現在の店舗数は126店舗となっています。

 

www.bunkyodo.co.jp

 

これには既に閉店が発表されている梶ヶ谷店・上白根店(2019/10/13閉店)および桂台店(2019/11/04閉店)が含まれていますので、現時点での実質の店舗数は123店舗ということになり、実に約4分の1がここ1年で閉店したことになります。


今期発生している純損失33億円の中身には、不採算店閉店に伴う費用(原状回復費用などの他、固定資産除却損や減損損失など)も多分に含まれているため、文教堂としては、閉店しなかったら赤字、閉店しても費用発生という状況です。

 

今後の展開としては単純に、銀行団がどこまで付き合ってくれるかだけのような気がします。現状では、閉店費用と既存店の改装費を捻出しつつ、黒字に転換するような要素は見当たらないため、早晩、債務超過問題が再燃するものと思われます。大日本印刷がなぜ2016年に文教堂を手放したか、そしてなぜ今回も支援していないのかを考える必要があるでしょう。

資産を売却し、準備が整ったら、優良店のみ日販子会社のリブロプラスへ編入、などということもあるかもしれません。

 

過去記事参照:

bookness.hatenablog.com

bookness.hatenablog.com